臨床検査技師とは看護師や薬剤師よりも人数が少なく、他の医療従事者と異なり、疾病やケガをした時の接触が少ないためにあまり知られていない仕事だが、医者の指示のもとで病気の診断や治療方針、予後の判定など決定するのに必要な情報を提供する厚生労働大臣が認定した国家資格者である。臨床検査技師は病院をはじめ保健所や衛生研究所、健診センターなど多くの職場で活躍している。
臨床検査技師の仕事は、大きく分けると検体検査と生理検査の2つに分けられる。また、この他に採血業務も行うことができる。検体検査とは血液や尿などの体液の濃度や働きを測定する検査のことを言い一般検査、血液検査、生化学検査、微生物検査、免疫・血清検査、病理細胞検査、遺伝子検査、輸血検査などに分類される。生理検査とは心電図、脳波、超音波検査のように、体を直接に対象とする検査のことで心臓系検査、脳波検査、呼吸機能検査、超音波検査、聴力検査、眼底写真検査などに分類される。
こうした臨床検査技師の仕事は細かい検査を何度もくり返し、病気や治療手段を決めるための資料を作成するため、業務の正確性とコツコツと取り組む根気が不可欠だ。
治験には新薬を開発する製薬企業、薬の有効性と安全性を確認する治験担当医、治験に協力する被験者の3者が主に関わる。これらの3者の間で治験の目的やリスクの説明、治験参加への同意取得、治験報告書の作成、製薬企業へ治験データの提出、診察への同席、服薬指導、治験日程の調整、被験者からの相談対応などを行うのが治験コーディネーター(CRC)だ。治験コーディネーター(CRC)は治験の専門家であり、新たに開発される薬の有効性と安全性を人の体で確かめる治験全般の支援を行う。
治験コーディネーター(CRC)は被験者への説明や相談対応で不可欠とされるコミュニケーション力や、治験をスムーズに遂行させるための調整力など多くの能力を求められるが、臨床検査技師としての経験は治験コーディネーター(CRC)として仕事をする上で役に立つ。例えば、異常検査値への速やか対応、検査値遷移による有害事象の早期発見、被験者に対する丁寧な検査説明などは臨床検査技師としての経験を生かせる業務だ。
治験コーディネーター(CRC)の仕事は臨床検査技師としての知識と経験を生かせる上、高い給与や多い休日数など働きやすい労働環境であることからキャリアチェンジの選択肢の一つとして人気が高い。幅広い業界と接することによって見識を広げ、薬や治験についての新たな知識を身につけることに興味がある臨床検査技師にとっては、病院や検査会社を上回る魅力があるようだ。
実際に治験コーディネーター(CRC)の3分の1は臨床検査技師の有資格者であると言われており、薬剤師出身の治験コーディネーター(CRC)が減る一方で臨床検査技師出身の治験コーディネーター(CRC)はSMOを中心に増加しており、今後も増えることが予想されている。
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治験コーディネーターと臨床検査技師
■治験とは
新しい薬を開発し、医薬品として販売するためには、事前に承認、認可してもらうことが義務づけられています。そのために、厚生労働省承認前の薬剤を患者や健康な人に投与して、有効性や安全性を確かめることが必要になります。この、「新薬開発」の為の「治療を兼ねた試験」のことを「治験」といいます
■治験コーディネーター(CRC)とは
厚生省令GCP第2条において、「治験実施医療機関において、治験責任医師または治験分担医師の下で治験に係る業務に協力する薬剤師、看護師、臨床検査技師、その他の医療関係者をいう」と規定されています。 CRCは看護師、薬剤師、臨床検査技師、その他の医療関係者があたる事が多く、院長の承認を受け、治験依頼者(モニター)や医療機関内のスタッフ、治験責任医師、治験分担医師、治験薬管理者、検査部門担当者、医事課、病歴室スタッフ他ならびに、被験者との間を調整(コーディネート)する役割を担っています。
■臨床開発モニター(CRA)とは
厚生省令GCP第2条において、「治験が適正に行われることを確保するため、治験の進捗がこの省令及び治験の計画書に従って行われているかどうかについて、治験の依頼をした者が実施医療機関に対して行う調査をいう」と規定されています。CRAは薬剤師、MR、看護師、臨床検査技師、その他の医療関係者があたることが多く、治験に関する治験契約、モニタリング業務、症例報告書チェック・回収、治験終了の諸手続きなどを行います。このモニタリング業務は新GCPの二大目的が達成されているかどうかを確認する、最も重要なものになります。